ガイドブックに載っている"表(おもて)"だけじゃ物足りない方へ。satokoizmの"裏"パリガイド。


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君に名前があるように。

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君に名前があるように、この道にも名前があるんだよ。
パリ中のどの"通り"にも、ひとつひとつ名前がつけられてるんだよ。

ここは、RUE DU CHAT QUI PECHE (猫が魚釣りする通り)。
おかしな名前だって?確かにね、君の言うとおりかもしれない。
パリの多くの通りは偉人や歴史的建造物の名前だったりするんだけど、
こんな風にクスッと笑いたくなる通りもあるんだよ、本当に。
だから、猫が魚釣りする通りも山手通りとか明治通りとか
そんな類いのものさ、言ってしまえばね。

フランスの誰かに宛てて手紙を書いたことがあるかい?
どんな住所だったか覚えているかい?
本当にこれで届くのか、不安になるくらい短いものだっただろう。
番地、通りの名前、郵便番号、街の名前、たったこれだけ1行。
だから住所さえ分かれば、何処だってたどり着けるんだ。
地図さえあれば、誰だって迷わずに歩けるんだ。

それで、このおかしな名前の通りはどこにあるかだって?
ここまできてそれはないだろ、悪い冗談はやめてくれよ。
いつかパリに行くことがあれば、自分で探したてみたらいい。
だって1行のメモと地図があれば、パリの街は君のものなんだぜ。
なにも難しいことはないだろう。
君に名前があるように、この道にも名前があるんだ。
君が世界に二人といないように、この通りもパリにひとつしかないんだ。




p.s. 君が誤解するといけないから言っておくが、
僕は間違ってもホールデン コールフィールドなんかじゃない。
頼むよ、あんないかれたヤツと一緒にしないでくれ。
と断ったところで、誤解するヤツなんて誰もいないってことぐらい
自分が一番よく分かってるつもりさ。
これは僕の悪い癖なんだ、全く、自信過剰にもほどがあるよね。
ただ一度くらい彼を真似てみたいと思ってたんだ。
ちくしょう、正直に言うと彼にずっと憧れてたんだ。
だからホールデン コールフィールドへのオマージュってことで
許してもらえるだろうか。
もし彼がニューヨークじゃなくてパリに来ていたら、
この街を、この道をよく知っていたら、
そう考えながら書いてみたんだ、親愛なる友を想いながら。

                (homage à Holden Caulfield)




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# by satokoizm | 2012-09-01 09:42 | Rue 通り

住みたくなる美術館 (1)

パリにある美術館、博物館の数はゆうに140を越えるという噂。
美術ファンにとってはどれだけ滞在しても飽きない、
まさに街全体が芸術の館ではないでしょうか。

そんなところに住みながら、いつまでたっても
美術館ニガテ派のsatokoizm。
"もったいない"は耳にたこ、自分でもよく分かっています。
じゃあなぜ"Musee 美術館"なんてカテゴリを作ったのかって?
それは、こんな私でもおすすめしたい美術館があるからです。
絵画に疎くても、芸術品に感銘を受けなくても、
美術館の楽しみ方はいくらでもあるのです。

そんなわけで今回ご紹介するのはこちら。
(といっても美術館の外観ではありませんが…。)
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テラスの素敵な Musée de la Vie Romantique
その名もロマンティック美術館。

夜の繁華街9区に突然現れるのは緑のアーケード。
その奥に静かに佇んでいる、小さな館とテラスのカフェ。
美術館というよりも誰かのおうちかな、というサイズです。
そして、本当にもともと19世紀の画家
アリィ・シェフェールの邸宅、アトリエとして存在し、
当時のロマン主義の芸術家たちの集いの場だったそうです。
ご近所さんは、ショパンにジョルジュ サンドと豪華な顔ぶれ。
そんな彼らにまつわる作品も数々ありますが、
私がなによりも興味を惹かれたのはその内装です。
一部屋ごとに違う壁紙のかわいいことといったら!
まさに空間すべてがロマンティック♡
一緒にいた友人と学芸員のあきれ顔を横目に、
作品そっちのけであちこち壁の写真をとってきました。


   
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総柄のペイントで部屋そのものがカルトナージュ(紙や布で作る箱)のよう
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懐かしいチェック柄、縁取りまであって丸ごとクッションみたいな部屋
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クリーム色に薄いブラウン、おばあちゃんちのような柔らかい色合い
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一番のお気に入りはこの空間、赤いチェックとレースは乙女の基本
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カーテンとカーテンレールはだまし絵、上を見るまで気付かなかった!
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椅子の上にちょこんと置いてある、小さな木の実。
「座らないでください」ってプレートの何倍もセンスがいい"注意書き"。


私にとって"いい美術館"とは、住みたくなる空間。
だから有名なところでもピカソ美術館やロダン美術館のような、
「おじゃまします」と言いたくなるような小さなものが好みです。
迷子になるようなところ、学芸員がわんさかいるようなところは
どうにも緊張してしまい集中力散漫になってしまうのです。
そう考えるとこの美術館は理想的。
無料で入れるし、2階までぐる〜っとまわってその後はカフェで休憩。
芸術家たちの"たまり場"だったのもこの心地よさを知れば納得。
私たちもテラスでカフェを飲みながら「家賃いくらかな?」なんて、
素敵な物件を見つけたような感覚になりました。
ひとつだけ残念なのは、カフェは夏期(4月中旬から10月中旬)のみの営業。
だけどもし夏の間、その中でもバラの季節5月にパリに来る予定なら
ぜひふらっと寄ってみてください。
きっと旅のリラックスタイムになること間違いなしです。

Musée de la Vie Romantique (ロマンティック美術館)
16 rue Chaptal - 75009 Paris
開館時間 10:00〜18:00 (カフェは17:30まで)
月曜、祝日 休み
site http://www.paris.fr フランス語、英語

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# by satokoizm | 2012-08-28 12:00 | Musee 美術館

(唯一)恋するモンパルナス

「今日は天気もいいし、少し散歩しようか?」
と誘われ、モンパルナスに連れてこられたら
私はきっと恋に落ちてしまいます。

というより、こんな風に連れてこられたら
間違いなく恋におちます。
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ここは、パリの異物モンパルナスタワーではもちろんなくて、
人ごみのレンヌ通り、通称"お買い物通り"でもなくて、
フランスの新幹線TGVが走る無駄に大きな駅でもなくて、
無機質なモンパルナスで私が唯一好きな場所。

Cimetière du Montparnasse (モンパルナス墓地)

パリにはここ以外にもいつくかの墓地があり、
フランス人、外国人に関わらず多くの著名人が眠っています。
墓地といっても湿っぽい雰囲気はなく、散歩名所のひとつ。
ちょうど桜並木の青山墓地を歩く感覚でしょうか、
観光客とお参りの方々、それからお散歩カップルがちらほら。
地図を見ながら、目当ての人(のお墓)に会いにいきます。
私が最初に向かうのは、まずこちら。
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切符にキャベツに似顔絵、ラブレターとにぎやかなお墓は、
音楽家Serge Gainsbourg(セルジュ ゲンズブール)のもの。
彼の作品にちなんだお土産とキスマークの嵐、
多くの女性に愛された彼らしいお墓です。
私の大好きな1960年代のフレンチポップは彼なしでは語れません。
作品の素晴らしさもさることながら、なによりも魅力的なのは彼自身。
ゲンズブールを歌う女たちというCDは幸運にも彼に愛された(彼と接点の合った)女性たちが歌うオムニバスアルバム。
ブリジット バルドー、アンナ カリーナ、フランス ギャル…。
他にもフランスを代表するザ・いい女のオンパレード。
日本でもCMやドラマで使用された作品も多く、
ファンでなくても聞き覚えのある曲もいくつかあると思います。
ミューズに愛された男は、天国でもこうして求められ続けるのでしょう。

さてお次はこちら。
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映画『悲しみよ こんにちは』でセシルカットを流行らせた、
アメリカ人女優、Jean Seberg (ジーン セパーグ)。
ヌーヴェルバーグの走り『勝手にしやがれ』を見直したのはつい最近。
品のいいお墓に飾られた写真を見ていると、
彼女のアメリカ訛りのキュートなフランス語が聞こえてくるようでした。

最後はこちら。
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哲学者、小説家のJean-Paul Sartre (ジャン ポール サルトル)のお墓。
写真(一番上)のカップルがいたのも彼のお墓の前でした。
彼女に向かって一生懸命サルトルを語る彼。
自分の好きな人が影響をうけた人(のお墓)とご対面で、
相手のことをより深く知ることができます。
やっぱりここは、恋する場所。

ほかにも映画監督のJacques Demy(ジャック ドゥミ)、
シトロエンの創設者、Citoroen Andre(シトロエン アンドレ)、
百科事典の代名詞、Larousse Pierre(ラルース ピエール )など、
多くの著名人が眠っているモンパルナス墓地。

生きている間に出会えなかった人にもここに来れば会える、
隣にいる誰かと生きているうちに出会えたことを嬉しく思う、
パリの墓地はロマンチックすぎるデートコースです♡


Cimetière du Montparnasse (モンパルナス墓地)
最寄り駅 Raspail, Vavin, Denfert-Rochereau
開園時間 月曜から金曜 8:00〜17:30
     土曜 8:30〜17:30 日・祝 9:00〜17:30
※夏期(3/16〜11/5)は毎日18:00まで開園


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# by satokoizm | 2012-08-24 12:00 | Parc 公園

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